米国株投資の新星:Recursion Pharmaceuticals (RXRX) の可能性を徹底分析

株式投資

Why Recursion Pharmaceuticals (RXRX) Could Be Your Next Big Investment: An In-Depth Analysis
Discover why Recursion Pharmaceuticals (RXRX) stands out in the biotech sector. Learn about their innovative AI-driven drug discovery platform, financial health, and potential growth. Perfect for investors seeking high-potential U.S. stocks.

リカージョン・ファーマシューティカルズ(Recursion Pharmaceuticals Inc.、ティッカー: RXRX)

企業概要

Recursion Pharmaceuticals, Inc.は、2013年に設立された臨床段階のバイオテクノロジー企業であり、AIと自動化技術を駆使して創薬プロセスを革新しています。
同社の主な特徴と活動内容は以下の通りです。

技術プラットフォーム
  • Recursion Operating System (OS): 多様な技術を統合したプラットフォームで、生物学的および化学的データの膨大な関係をマッピングし、ナビゲートします。
  • AIと機械学習: 生物学的データの解析にAIを活用し、迅速かつ効率的に新薬を発見します。
  • 自動化技術: 大規模なウェットラボ実験を自動化し、データ生成と解析を加速します。
主要製品と臨床試験
  • REC-994: 脳血管奇形(CCM)の治療薬。
  • REC-2282: 神経線維腫症タイプ2(NF2)の治療薬。
  • REC-4881: 家族性大腸腺腫症(FAP)の治療薬。
  • REC-3964: クロストリジウム・ディフィシル感染症の治療薬。
戦略的パートナーシップ


  • NVIDIA: スーパーコンピュータBioHive-2を利用してAIモデルのトレーニングを加速。
  • Roche: 神経科学およびがん治療に関する共同研究。
  • Bayer: 小分子化合物ライブラリとRecursionのAIプラットフォームを活用した共同研究。
財務状況
  • 現金保有: 2024年第1四半期末時点で296.3百万ドルの現金を保有。
  • キャッシュバーンレート: 高いキャッシュバーンレートが続いており、持続的な資金調達が必要。
企業のビジョン

Recursion Pharmaceuticalsは、生物学のデコードを通じて創薬を工業化し、患者の生活を劇的に改善することを目指しています。

特に、希少疾患や未治療の病気に対する新しい治療法の発見に注力しています。

Recursion Pharmaceuticalsは、AIと自動化技術を活用して創薬プロセスを効率化し、患者に迅速かつ効果的な治療法を提供することを目指しています。


売上高
  • 2021年: 1,017.8万ドル
  • 2022年: 3,984.3万ドル
  • 2023年: 4,457.5万ドル

売上高は年々増加していますが、依然として比較的小規模です

営業利益
  • 2021年: -1億8,360.2万ドル
  • 2022年: -2億4,572.7万ドル
  • 2023年: -3億5,006.0万ドル

営業利益は大幅な赤字が続いており、赤字額も年々増加しています

当期利益
  • 2021年: -1億8,647.9万ドル
  • 2022年: -2億3,947.6万ドル
  • 2023年: -3億2,806.6万ドル

当期利益も同様に赤字が続いており、赤字額が増加しています

EPS(一株当たり利益)


  • 2021年: -1.49ドル
  • 2022年: -1.36ドル
  • 2023年: -1.58ドル

EPSもマイナスであり、2023年にはさらに悪化しています

総資産
  • 2021年: 6億1,034.5万ドル
  • 2022年: 7億1,028.8万ドル
  • 2023年: 6億5,369.9万ドル

総資産は2022年にピークを迎えた後、2023年には若干減少しています

自己資本比率
  • 2021年: 88.96%
  • 2022年: 69.27%
  • 2023年: 70.89%

自己資本比率は高い水準を維持しており、財務の健全性は比較的高いと言えます

株価情報
  • 現在の株価: 7.40ドル(2023年6月27日時点)
  • 時価総額: 17億517万ドル
  • 発行済株式数: 2億3,027万3,797株

株価は直近で下落しており、前日比で-15.47%の減少を見せています

総合評価


リカージョン・ファーマシューティカルズは、革新的な技術を持つバイオテクノロジー企業ですが、現時点では大幅な赤字が続いており、収益性の改善が求められます。
自己資本比率が高く、財務の健全性は比較的高いものの、持続的な成長と黒字化が今後の課題となります。

黒字化の計画

Recursion Pharmaceuticalsは、以下の戦略を通じて黒字化を目指しています。


  1. 技術とデータの活用:
    • BioHive-2スーパーコンピュータ: NVIDIAと協力して構築した次世代スーパーコンピュータBioHive-2を活用し、バイオロジー、ケミストリー、患者アウトカムに関する大規模な基盤モデルを構築しています。これにより、薬物発見プロセスの効率化を図ります
    • 全ゲノムトランスクリプトミクスマップ: 1百万以上のトランスクリプトームをシーケンスし、全ゲノムノックアウトトランスクリプトミクスマップを完成させる予定です。これにより、治療法の開発に必要なデータを大規模に生成し、解析する能力を強化します
  2. 戦略的パートナーシップ:
    • Helixとの協力: Helixと提携し、数十万件の匿名化されたゲノムデータと健康記録データを活用して、因果関係AIモデルを訓練し、バイオマーカーと患者層別化戦略を設計します
    • RocheやBayerとの提携: 神経科学やがん治療に焦点を当てたパートナーシップを通じて、新しい治療法の発見を進めています
  3. 臨床試験の進展:
    • 複数のフェーズ2臨床試験が進行中であり、2024年第3四半期以降にデータが公開される予定です

好材料


  1. 収益の増加:
    • 2024年第1四半期の収益は前年同期比で増加し、予想を上回りました
    • Rocheとのパートナーシップによる活動の拡大が収益増加の主因です
  2. 強力な財務基盤:
    • 2024年第1四半期末時点で約3億ドルの現金を保有しており、財務基盤が強固です
  3. 技術革新:
    • NVIDIAとの協力により、AIを活用した薬物発見の加速が期待されています
    • BioHive-2スーパーコンピュータの完成により、データ解析能力が大幅に向上します

悪材料


  1. 高いキャッシュバーンレート:
    • 2024年第1四半期のキャッシュバーンレートは1億9370万ドルと高く、持続可能性に懸念があります
    • 研究開発費用の増加が主な要因であり、今後も高い支出が続く可能性があります
  2. 未証明のプラットフォーム:
    • Recursionのプラットフォームはまだ実証されておらず、投資リスクが高いです
  3. 株価の低迷:
    • 株価は過去12か月で市場を下回るパフォーマンスを示しており、投資家の信頼が揺らいでいます

Recursion Pharmaceuticalsは、革新的な技術と戦略的パートナーシップを活用して黒字化を目指していますが、高いキャッシュバーンレートや未証明のプラットフォームといった課題も抱えています。

Recursion Pharmaceuticals (RXRX) の技術の特徴

Recursion Pharmaceuticalsは、AIと自動化技術を活用して創薬プロセスを革新するバイオテクノロジー企業です。その技術の特徴は以下の通りです。

AIと機械学習の活用

Recursionは、AIと機械学習を駆使して、生物学的および化学的データを解析し、新しい治療法を発見するプロセスを加速しています。具体的には、以下の技術を利用しています。

  • Phenomシリーズ: Phenom-1やPhenom-Betaなどのディープラーニングモデルを開発し、細胞の画像から生物学的に意味のある特徴を抽出します。これにより、細胞レベルでの変化を迅速に解析し、新しい治療法の候補を特定します
  • BioHiveスーパーコンピュータ: NVIDIAと協力して開発したBioHive-2は、世界で最も強力な製薬会社所有のスーパーコンピュータであり、AIモデルのトレーニングを加速します。BioHive-2は、BioHive-1の4倍の速度で動作し、大規模なデータセットを処理する能力を持っています
大規模データセットの生成と活用


Recursionは、膨大な量の生物学的および化学的データを生成し、それをAIモデルのトレーニングに使用しています。

  • データ生成のスケール: 毎週数百万のウェットラボ実験を実施し、これにより生成されたデータをAIモデルのトレーニングに利用します。これにより、治療法の発見プロセスを大幅に加速します
  • RxRx3データセット: 約220万枚のHUVEC細胞の画像を含むデータセットで、17,000以上の遺伝子ノックアウトと1,674の既知の化学物質をカバーしています。このデータセットは、AIモデルのトレーニングに使用されます
自動化とロボティクス

Recursionは、自動化技術を活用して実験プロセスを効率化し、データ生成の速度と精度を向上させています。

  • 自動化されたウェットラボ: 自動化された実験装置を使用して、大量のデータを迅速に生成し、AIモデルのトレーニングに利用します
戦略的パートナーシップ

Recursionは、NVIDIAやGoogle Cloudなどのテクノロジーパートナーと協力し、技術基盤を強化しています。

  • NVIDIAとの協力: NVIDIAのスーパーコンピュータ技術を活用して、AIモデルのトレーニングを加速し、創薬プロセスを効率化しています
  • Google Cloudとの協力: Google CloudのTPUやTensorFlowを利用して、ディープラーニングモデルのトレーニング時間を短縮し、クラウドベースのデータ処理を強化しています
実績と成果

Recursionの技術は、既にいくつかの治療法候補の発見に成功しており、これらの候補は臨床試験段階に進んでいます。

  • 臨床試験: 複数の治療法候補がフェーズ1およびフェーズ2の臨床試験に進んでおり、特に希少疾患やがん治療に焦点を当てています

Recursion Pharmaceuticalsの技術は、AIと自動化を駆使して創薬プロセスを大幅に効率化し、新しい治療法の発見を加速することを目指しています。
これにより、従来の創薬プロセスに比べて時間とコストを大幅に削減することが期待されています。

主要臨床試験の進展と市場規模


Recursionは複数の臨床試験を進行中であり、特に以下の治療法候補が注目されています。

  • REC-994: 脳血管奇形(CCM)の治療薬。米国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国で約36万人の患者が存在します
  • REC-2282: 神経線維腫症タイプ2(NF2)の治療薬。進行中のフェーズ2/3試験の結果は2024年第4四半期に発表予定です
  • REC-4881: 家族性大腸腺腫症(FAP)およびAXIN1/APC変異がんの治療薬。フェーズ2試験の結果は2025年上半期に発表予定です

市場規模と収益ポテンシャル

各治療法の市場規模と収益ポテンシャルを以下に示します。

  • CCM(REC-994):
    • 市場規模: 約36万人の患者
    • 収益ポテンシャル: 年間売上高が数億ドル規模と予想されます。
  • NF2(REC-2282):
    • 市場規模: 希少疾患であるため、患者数は限られますが、高額な治療費が見込まれます。
    • 収益ポテンシャル: 年間数千万ドルから1億ドル規模の売上が期待されます。
  • FAPおよびAXIN1/APC変異がん(REC-4881):
    • 市場規模: 家族性大腸腺腫症は希少疾患ですが、がん治療市場は非常に大きいです。
    • 収益ポテンシャル: がん治療薬としての売上は年間数億ドル規模が期待されます。

パートナーシップとライセンス収入

Recursionは、BayerやRocheなどの大手製薬会社とのパートナーシップを通じて、技術ライセンスや共同開発による収益も見込まれます。

  • Bayerとの提携: 小分子化合物ライブラリとRecursionのAIプラットフォームを活用した共同研究。契約規模は15億ドル、うち8000万ドルは前払い金です
  • Rocheとの提携: 神経科学およびがん治療に関する共同研究。契約規模は12億1500万ドル、うち1500万ドルは前払い金です

総合的な利益インパクト


Recursionの技術とパートナーシップに基づく収益ポテンシャルを総合的に評価すると、以下のような利益インパクトが想定されます。

  • 短期的な収益: 主要臨床試験の成功により、年間数億ドル規模の売上が見込まれます。
  • 中長期的な収益: パートナーシップによるライセンス収入や新薬の市場投入により、年間10億ドル以上の収益が期待されます。

Recursion Pharmaceuticalsの技術と戦略的パートナーシップは、今後の収益成長に大きく寄与する可能性があります。
特に、AIと自動化技術を駆使した創薬プロセスの効率化により、従来の製薬企業に比べて迅速かつ低コストで新薬を市場に投入できる点が強みです。

【競合】Enveda Biosciences

技術とプラットフォーム:

  • AIと自然界の化学を組み合わせて新薬を発見するプラットフォームを開発。
  • 自然由来の化合物に焦点を当て、活性分子の同定、特性と構造の優先順位付け、医薬品化学への適合性、大規模な材料アクセスなどの課題を解決。

進捗状況:

  • 資金調達: 2024年6月に$55Mの新規資金調達を発表し、合計$230Mの資金を調達
  • 臨床試験: 6つ目のNew Chemical Entity (NCE) Development Candidateを指名し、2024年後半から2025年初頭にかけて、トップ3のリードプログラムの第I相臨床試験を開始予定
  • 主要プログラム: アトピー性皮膚炎向けの新規経口抗炎症剤と、炎症性腸疾患(IBD)向けの新規抗炎症剤を開発中

Recursion Pharmaceuticals (RXRX)


技術とプラットフォーム:

  • AIと自動化技術を駆使して創薬プロセスを革新。
  • BioHiveスーパーコンピュータを活用し、膨大な生物学的、化学的データを解析して新薬を発見。

進捗状況:

  • 資金調達: 2022年末時点で約$550Mの現金と等価物を保有
  • 臨床試験: 2022年に5つの臨床試験を開始し、2024年第3四半期から複数のフェーズ2臨床試験の結果を発表予定
  • 主要プログラム: 脳血管奇形(CCM)、神経線維腫症タイプ2(NF2)、家族性大腸腺腫症(FAP)などの治療薬を開発中
  • 技術進展: BioHive-2スーパーコンピュータのベンチマーキングを完了し、100万以上のトランスクリプトームにスケールアップ

競合比較


企業名技術の焦点進捗状況
Enveda BiosciencesAIと自然界の化学– $230Mの資金調達
– 2024年後半から2025年初頭にかけて第I相臨床試験開始予定
– アトピー性皮膚炎とIBD向けの新規抗炎症剤を開発中
Recursion Pharmaceuticals (RXRX)AIと自動化技術– 約$550Mの現金と等価物保有
– 2024年第3四半期からフェーズ2臨床試験の結果発表予定
– CCM、NF2、FAP向けの治療薬を開発中
– BioHive-2スーパーコンピュータのベンチマーキング完了

まとめ

  • Enveda Biosciencesは、自然由来の化合物に焦点を当てたAIプラットフォームを開発し、2024年後半から2025年初頭にかけて第I相臨床試験を開始する予定です。
    資金調達も順調で、トップ3のリードプログラムが進行中です。
  • Recursion Pharmaceuticals (RXRX)は、AIと自動化技術を駆使して創薬プロセスを効率化し、複数のフェーズ2臨床試験を進行中です。
    資金調達も順調で、BioHive-2スーパーコンピュータを活用したデータ解析能力を強化しています。

両社ともにAI技術を活用して創薬を進めていますが、Envedaは自然由来の化合物に特化しており、Recursionは広範な生物学的および化学的データを活用しています。
進捗度合いとしては、Recursionの方が臨床試験の段階が進んでいると言えます。

倒産確率の評価


  1. 倒産確率の数値
    • Recursion Pharmaceuticalsの倒産確率は23.42%と評価されています。
      この数値は、現在の財務状況と市場条件を考慮して、今後24ヶ月以内に財務的困難に直面する可能性を示しています
  2. Altman Z-Score
    • Altman Z-Scoreは、企業の倒産リスクを予測するためのモデルです。Recursion PharmaceuticalsのAltman Z-Scoreは3.55であり、これは「安全ゾーン」に位置していることを示しています。
      一般的に、Z-Scoreが3以上であれば倒産リスクは低いとされます

ニュース


(2024/6/26)
Recursion Pharmaceuticals (RXRX) は、200百万ドルの資金調達を目的としたクラスA普通株式の公開発行を発表しました。

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